〇当院のダイエット外来
〇ダイエット外来で使用するお薬について
〇食事についてのアドバイス
〇当院でダイエット外来を受けるメリット
〇外来受診の流れ・費用
〇処方できない方・薬剤に関する注意事項
当院のダイエット外来
肥満は、糖尿病や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病をはじめ、心筋梗塞やがんなど多くの病気と関係があることがわかっています。肥満を改善することは、見た目だけでなく健康を保つ上でも非常に大切です。
しかし、仕事や家事が忙しく、運動や食事管理がなかなか続かないという悩みをお持ちの方も少なくありません。
当院では、内科・循環器の専門医である院長が、食事や運動指導に加えて薬物療法(自費診療)を組み合わせた治療をご提案し、あなたのダイエットをサポートします。
薬物療法については、日本以外ではすでに肥満症に対する治療として一般的に使用されており、様々な研究にて体重減少効果が示されています。
ダイエットがうまくいかない方・治療を考えている方はお問い合わせください。
このような方はご相談ください✅腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上である
✅BMIが25以上である
✅痩せたいが自力で痩せられない
※当院では保険を使用したダイエット診療は行っておりません。
※有害事象・副作用出現等により発生した費用について、当院はその費用を一切負担致しません。ご自身で御負担頂きます。
※原則18歳以上の成人を対象とさせていただきます。
※BMI23未満の方への処方はできません。
ダイエット外来で使用するお薬について
当院ではリベルサス®とマンジャロ®を採用しています。
リベルサス®(セマグルチド GLP-1受容体作動薬)
リベルサス®は、GLP-1受容体作動薬に分類される内服薬です。
日本では糖尿病の治療薬として保険適用されていますが、体重管理や肥満治療にも効果が認められています。
服用方法には以下の注意点があり、このルールを守らないと、期待する効果が得られない可能性があるため、注意が必要です。
⚠起床時に120ml以下の水とともに服用する
⚠他の薬と一緒に飲まない
⚠内服後30分〜2時間は食事・水分を摂らない
「注射は使わずに、ゆっくりと無理なく減量したい」という方におすすめの薬です。主な副作用として、胃もたれなどの消化器症状が出ることがありますが、ほとんどの場合、しばらくすると治まります。重篤な副作用が起こる可能性は低いことが分かっています。
出る可能性のある副作用嘔気嘔吐・下痢・便秘・腹痛・消化不良・疲労感・過敏反応・胃食道逆流・腸閉塞・膵炎 など
マンジャロ®(チルゼパチド GIP/GLP-1受容体作動薬)
マンジャロ®はGLP-1(グルカゴン様ペプチド1)受容体作動薬とGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)受容体作動薬の2つの作用を持ち血糖値のコントロールと体重減少を促進することが期待されている注射薬です。
週に1回自己注射する薬剤となっております。
マンジャロ®に関して日本では2型糖尿病のみ保険適応となっている薬剤ですが、海外(米国)ではすでに肥満症に対して使用されている薬剤であり
〇BMI30以上の肥満を有する成人
〇BMI27以上過体重の成人で、高血圧・脂質異常症・2型糖尿病・閉塞性睡眠時無呼吸症候群・心血管系疾患など体重に関連した医学的問題を有する成人
に適応があります。
同成分で肥満症に対するゼップバウンドという薬剤がありますが、日本における保険診療の条件として高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限られます。
〇BMI 35以上
〇またはBMI 27以上かつ、肥満に関連する健康障害を 2つ以上併せ持ち、そのうち高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれかが診断され、薬物療法を含む適切な治療が行われていること。さらに6か月以上の食事・運動療法を継続し、かつ2カ月に1回以上栄養指導を受け、その記録が確認できること
等の基準を満たした場合には保険診療での治療が可能となります。
マンジャロ®使用によって出現する可能性のある副作用は、以下の通りです。
出る可能性のある副作用低血糖・嘔気嘔吐・下痢・便秘・腹痛・消化不良・疲労感・注射部位の腫れ・過敏反応・胃食道逆流・腸閉塞・膵炎 など
食事についてのアドバイス
ダイエット中の栄養管理は、単に体重を減らすことだけではなく、栄養バランスを考慮した健康的な食生活を促進することが目的です。
当院では院長による食事・運動指導も行っております。
バランスの取れた食事
栄養管理の基本は、タンパク質、脂質、炭水化物といった主要な栄養素を適切な割合で摂取することです。
これにより、体の機能を正常に保ちながら体重を管理することができます。
✅脂質:健康的な脂質は、ホルモンのバランスや細胞の健康を支えるために必要です。オリーブオイル、アボカド、ナッツ類を適量摂りましょう。
✅炭水化物:エネルギー源として重要ですが、全粒穀物や野菜、果物からの炭水化物を選ぶことが望ましいです。

カロリー摂取の管理
消費するカロリーよりも摂取カロリーを少なくすることで体重が減りやすくなります。
ですので、適切なカロリー摂取量を理解し管理していくことが重要です。
カロリーを極端に制限すると栄養不足や、それに伴った体調不良などを引き起こすことがあるため注意しましょう。
食事の頻度とタイミング
食事のタイミングは重要です。
活動的な日中にカロリーを多く摂取し、夜遅くは控えめにすることをお勧めします。
食事を数回に分けて摂ることで、空腹感を抑え、過食を防ぐことができます。
水分の摂取
十分な水分摂取をすることによって代謝を促進し、満腹感がより感じられるようにしましょう。
食品の選択
野菜、果物、全粒穀物、良質なタンパク質源を中心にした食事を摂取しましょう。
加工食品やスナック類を避けることにより、添加物や糖分の過剰な摂取を避けることができます。
当院でダイエット外来を受けるメリット
1. 内科医専門医が診察・処方する安心感
リベルサス®やマンジャロ®は肥満を改善する作用がある一方で、副作用のリスクもゼロではありません。
内科クリニックなら、健康状態を総合的に判断し、適切に治療薬を処方します。
持病や服用中の薬がある方も、安心して相談できるのが大きなメリットです。
2. 通院しやすい環境
「ダイエットのために病院に通っていることを知られたくない」という方も多いでしょう。
その点、内科クリニックは風邪や体調不良で訪れる人が多いため、人目を気にせず通院できます。
「風邪の相談をするようにダイエットの相談をする」といった感覚で、気軽に治療を始められるのが魅力です。
外来受診の流れ・費用
外来受診の流れ
事前に受診予約とWEB問診を行っていただきますと、スムーズにご案内できます。
費用
適応外使用は保険診療外となるため、薬剤費、診察料、処方料を含めたすべての費用が自費となります。
リベルサス® 3mg 1錠 500円(税込) (1ヵ月分 30錠 15000円)
リベルサス® 7mg 1錠 700円(税込) (1ヵ月分 30錠 21000円)
マンジャロ® 2.5mg 1本 5500円(税込) (1ヵ月 4本分 22000円税込)
マンジャロ® 5mg 1本 8000円(税込) (1ヵ月 4本分 32000円税込)
また、別途以下の費用が発生します。
◇初診料:2500円(税込)再診料:0円
◇血液検査:2,500円(税込・初回の検査を推奨しております)
以下、ご確認ください。
※3ヶ月以内に施行した血糖値・HbA1cを含む採血結果を持参いただければ血液検査は省略可能です。
※血糖値などで糖尿病などがありますと、そちらの治療と並行して行うことがあります。
処方できない方・薬剤に関する注意事項
処方できない方
当院のダイエット外来にて薬を処方できない方は以下の通りです。
✅妊娠中・授乳中の方
✅未成年のかた
✅活動性疾患治療中のかた(感染症・膵炎・がん・重度の胃腸障害など)
✅糖尿病で投薬治療を受けている(保険診療で治療できる場合があります、ご相談ください)
✅使用予定の薬剤に対する過敏症(アレルギー)の既往がある
✅過度な痩せ希望のかた(BMI23未満の方など)ご不明点などありましたら、ご相談ください。
薬剤に関する注意事項
当院では患者様の状態や最新の医学的知見に基づき、国内未承認薬品及び承認医薬品の承認とは異なる適応にて使用する場合があります。
■ 適応外使用とは
「適応外使用」とは、厚生労働省により保険適応が認められている薬剤であっても、承認された疾患や用法・用量とは異なる方法で使用することを指します。
たとえば、ある薬剤が「糖尿病」の治療薬として保険適応を受けていても、それ以外の疾患(例:肥満症、更年期症状など)に対して使用する場合は「適応外使用」となります。
■ 厚労省・学会の見解について
厚生労働省および日本医学会等の見解として、医師の裁量により、患者様の個別の状態に応じて適応外使用を行うことが一定の条件のもとで認められております(※1)。
当院では、国内外の臨床ガイドラインやエビデンスをもとに、医師の責任のもと適切に判断し、慎重に使用いたします。
■ 国内承認薬の有無について
GLP-1受容体作動薬としてはウゴービ®、GIP/GLP-1受容体作動薬としてゼップバウンド®がそれぞれ保険適応となっております。処方できる施設に厳格な制限があり、クリニックでは処方できません。ゼップバウンドはマンジャロと全く同じ成分です。
■ 医薬品副作用被害救済制度の対象外
承認された適応・用法・用量で正しく使用された薬剤で起きた副作用を対象としている制度であるため、承認外・適応外使用にて副作用が発生した場合は「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となります。
■ 入手経路に関して(正規品使用)
・当院で処方する薬剤は、すべて国内の医薬品卸業者(医薬品販売許可取得業者)を通じて仕入れた正規医薬品です。
・インターネット通販や個人輸入を介した薬剤は一切使用しません。
個人輸入の危険性やリスクなどはこちらでご確認ください▶︎あやしいヤクブツ連絡ネット(厚生労働省)
■ 費用について
適応外使用は保険診療外となるため、薬剤費、診察料、処方料を含めたすべての費用が自費となります。
■ 同意と説明について当院では、適応外使用にあたって以下を遵守しております:
◎医師より効果・副作用・費用等を十分にご説明します
◎不安やご質問があれば、いつでもご相談いただけます
■ ご不明な点はお気軽にお問い合わせください
適応外使用は、患者様の利益を最優先に考え、医師の責任のもと慎重に行う医療行為です。
安心して治療を受けていただけるよう、透明性と説明責任を大切にしています。
※1:厚生労働省通知「医薬品の適応外使用に係る医療保険上の取扱い等について」などに基づく